武蔵野の面影と学園都市の象徴:国立駅から一橋大学への並木道
JR中央線の国立駅。南口に降り立つと、そこには「赤い三角屋根」の旧駅舎が復元された懐かしい風景と、南へとどこまでも真っ直ぐに伸びる広大な「大学通り」が広がっています。今回は、この日本を代表する美しい街路を通り、日本最古の社会科学系大学である一橋大学(国立キャンパス)へのルートをご案内します。
1. 国立駅「南口」から、日本百景の並木道へ
スタートは、国立のシンボルである旧駅舎を背にした南口ロータリー。ここから始まる「大学通り」は、幅員44メートルという圧倒的なスケールを誇る直線道路です。
歩道に一歩踏み出すと、頭上を覆うのは豊かな並木のトンネル。春には淡いピンクに染まる桜、秋には黄金色に輝くイチョウが、訪れる人の目を楽しませてくれます。1985年に設置されたフランス製の街灯が並ぶこの道は、「新東京百景」にも選ばれており、歩いているだけで心が洗われるような清々しさがあります。
2. 歴史を物語るロマネスクの傑作群
大学通りを5分ほど歩くと、左右に重厚な石造りの校舎群が現れます。ここが一橋大学の国立キャンパスです。
1927年に神田一ツ橋からこの地に移転して以来、武蔵野の雑木林と見事に調和してきたキャンパス。特筆すべきは、国の登録有形文化財である兼松講堂です。名建築家・伊東忠太が設計したこの建物は、ロマネスク様式の半円アーチが美しく、細部には伊東忠太らしい「不思議な動物(怪物)」の彫刻がそこここに隠れています。
3. 自然と知性が共鳴する「森の学び舎」
キャンパス内には、移転当時の自然がそのまま残されたような雑木林が点在し、アカデミックな雰囲気の中にどこか野性味を感じさせる静謐な空間が広がっています。「建物も歴史を感じる雰囲気がとても良い」と多くの訪問者が語るように、石造りの図書館や本館が並ぶ景観は、まさに「学問の府」としての風格に満ちています。
4. 心地よい7分間のショートウォーク
国立駅から一橋大学の正門(西キャンパス側)までは、距離にして約500メートル。ゆっくりと並木を眺めながら歩いて約7分ほどの道のりです。
「まっすぐな道、豊かな緑、そして美しい古建築」。この7分間の散歩は、単なる移動ではなく、知的な感性を刺激してくれる贅沢な時間。四季折々の自然の表情を楽しみながら、一歩ずつ踏みしめてみてください。
【今回のルートマップ】 国立駅から一橋大学までのルート(Google マップ)
【周辺のおすすめスポット】 大学通りの周辺には、国立マダムにも人気のティーハウスや、こだわりの雑貨店、そして「ブランコ通り」と呼ばれるレトロな路地裏商店街など、立ち寄りたくなるスポットが目白押しです。大学見学の帰りに、ゆっくりとお茶を楽しむのも国立らしい過ごし方ですね。