海風に誘われて:築地から越中島へ、橋を巡る水辺のロングプロムナード
大都会・東京にいることを忘れてしまうような、開放的な空気を吸い込みたい日があります。そんな時におすすめなのが、築地から勝鬨橋(かちどきばし)を渡り、運河を越えて越中島へと向かうルート。歴史ある寺院から始まり、重要文化財の帆船で締めくくる、約30分の大人な散歩道をご紹介します。
1. 築地本願寺と「波除さん」を拝んでスタート
旅の始まりは築地駅。地上に出ると、古代インド様式の外観が目を引く「築地本願寺」が迎えてくれます。ここから築地場外市場の活気を横目に、まずは隅田川方面へ歩を進めましょう。
市場の端に鎮座する「波除(なみよけ)稲荷神社」は、その名の通り雲を従え、波を鎮めたという伝説を持つ神社。かつての築地が海だった時代の歴史を感じつつ、旅の安全を祈願しましょう。
2. 重厚な「勝鬨橋」で隅田川を渡る
このコース最大のハイライトは、国指定重要文化財でもある勝鬨橋です。かつては大型船を通すために中央が開閉していた跳開橋(ちょうかいきょう)で、その重厚な鉄骨の造形はまさに芸術品。
橋の中央に立つと、視界が一気に開けます。川上には東京スカイツリー、川下には勝どきの高層マンション群。川面を渡る風は涼やかで、ここが東京のど真ん中であることを忘れてしまうほどの開放感に包まれます。
3. 月島の路地と「相生橋」の静寂
勝どきエリアを抜け、もんじゃ焼きで有名な月島方面へと進みます。賑やかな商店街から一本入ると、そこには昔ながらの長屋が残る静かな路地裏が。
さらに進んで**「相生橋(あいおいばし)」**を渡ります。この橋は、隅田川から分かれた運河に架かる穏やかな橋。ここから眺める屋形船の停泊風景や、水門のある景色は、どこかノスタルジックな情景を映し出しています。
4. ゴールは「明治丸」が待つ海洋大キャンパス
相生橋を渡りきると、いよいよ目的地、東京海洋大学 越中島キャンパスに到着です。キャンパス内に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのが、白く輝く美しい帆船**「明治丸」**。
明治天皇も乗船されたという歴史あるこの船は、現在は重要文化財として大切に保存されています。緑豊かなキャンパスと、水辺に佇む帆船。そのコントラストは、まるで映画のワンシーンのようです。
【歩いてみた感想】 築地駅から約2.3キロメートル、ゆっくり歩いて約30〜40分。橋を渡るたびに景色がドラマチックに変わり、心地よい疲労感とともにリフレッシュできるコースです。カメラを片手に、海風を感じながらのんびりと歩いてみてはいかがでしょうか。